コロナ対策に補助金はあるが・・・ 給付金はまだか?

現在の新型コロナウィルスの惨状は政府の想定外なのでしょうか?

さんざん言われていることなので、ここで改めて語る事ではありませんが、対応が遅いですね。

中国で感染が広がる中で観光客を受け入れ続けた、欧米での感染への対応も遅かった。

病床の準備、医療従事者へのケアなど、もちろん必死で頑張って頂いたと思いますが、対応する時間が無かったの?

と思ってしまいます。

予想していた事態が予想通り来たのに、まるで想定外の事態が来たかのような対応です。

 

中小企業(個人事業主含む)への対応として、まず打ち出されたのが補助金、助成金です。

補助金・助成金

雇用調整助成金は企業が支払った休業手当の一部を助成します。

中小で4/5 大企業で2/3

一人も解雇していない場合は中小で9/10 大企業で3/4

注意するのは支払ったお給料に対してではなく、休業手当に対してであること。

助成の上限として、対象の従業員一人当たり8330円が上限となっています。

新型コロナウィルスでの損失に対応できる制度なのでどんどん使ってほしいところですが、8330円が上限というのがネックです。

従業員の給料を100%保証する必要もあります。ここはお互いに我慢ということで、多少の減給も認める方向にした方が、企業も使いやすいのでは?と、経営者に寄り添うコンサルタントなのに、普段は労働者側に立つことの多い私でさえ思ってしまいます。

ただ、これも既存の制度で、コロナに対応して制度の要件を緩和しただけなので、基本的な部分はコロナ仕様の制度ではないと言えなくもない。

政府にはもう少し頑張ってもらいたいと思います。

次に補助金です。

 

ものづくり補助金

「中小企業が行う革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資等を支援します。」とあります。

補助上限が1000万円 補助率1/2です。

つまり、2000万円の投資をした内の1000万円を補助します。という内容です。

 

小規模事業者持続化補助金

「小規模事業者が経営計画を作成して取り組む販路開拓の取組等を支援します。」とあります。

補助上限が50万円 補助率2/3です。

つまり、75万円の投資や費用の支出に対して50万円を補助します。という内容です。

 

IT導入補助金

バックオフィス業務の効率化や新たな顧客獲得など付加価値向上に繋がるITツールの導入を支援します。とあります。

補助上限・下限額 30万円~150万円(A類型) 150万円~450万円(B類型)

補助率1/2です。

仮に300万円のIT投資をして150万円を補助します。という内容です。

 

つまり、いずれも「攻め」に対する補助です。

コロナが落ち着いた先を見据えて投資する・・・という、比較的余裕のある企業さんには非常に有効です。

 

しかし、今回の新型コロナに対するような、「守り」に対する補助ではありません。

補助金は後払いです。自ら工面した資金で投資する必要があります。

その後に補助金が支払われる。

補助金が支払われるまでの間、資金繰りは悪化します。なので、本当に困っている企業さんは補助金を使えません。

そして、これら補助金も既存の補助金を例年通りに行っているだけです。政府!もう少し頑張ってください!

返済不要の給付金のニュース!

現在、中小企業の緊急な資金繰り悪化に対応する制度は融資のみ。

日本政策金融公庫は新型コロナウィルス感染症特別貸付として売上が5%以上減少した企業等に無利子で融資をしています。

でも、融資はあくまで融資。返済の必要があります。

前向きに事業を拡大するための融資なら返済の目途は立ちますが、現状は「倒産・廃業しないための融資」です。

いつまで新型コロナウィルスの影響が続くのか不透明な状態で、半ばギャンブルのように融資を申し込まなければならない。

 

ただでさえ、後継者不在での廃業が社会問題になっていました。

黒字で好業績の企業でも、経営者がご高齢になり事業の継続が困難になれば廃業される。

大きな社会的な損失です。

しかし、この新型コロナウィルスの影響により、廃業を選ぶ経営者さんも相当数いらっしゃるのは間違いありません。

後継者不足による廃業を防ぐことに国としても力を入れ(各都道府県に設置された事業引継ぎ支援センター等)、今後さらに拡大しようとしていましたが、その前に壊滅的なダメージを受ける可能性があります。

 

融資を受けて事業を継続するか?いっそこのまま廃業するか?

経営者さんも大きな岐路に立っている。

 

そんな中、ようやく政府の給付金(返済不要)のニュースが聞こえてきています。

ただ、情報は錯綜しています。確定的なことは何も分かりません。

注視していきたいと思います。

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