最近は飲み会も自粛ムードですが、それ以前から、特に若い人が飲み会を敬遠する傾向が感じられます。
「最近の若者はお酒を飲まない」「飲みに誘っても付き合いが悪い」「ビールを注ぎにも来ない」と我々世代はついつい小言を言ってしまいがちですね。
これは事実なようでして、いろんな方面から聞こえてきます。
「先輩の誘いは断ってはいけない」「吐いて、吐いて、一人前になる」なんて、急性アルコール中毒寸前まで飲まされた思い出がありますが、今やこんなことをすればアルハラ(アルコールハラスメント)です。
でも、先輩方は皆、組織内での人間関係を円滑にするためのコミュニケーションという認識です。
はたから見ると、単に自分が飲みたいだけ、偉そうに説教したいだけ、という場合も無きにしも非ずですが、基本的には懇親の場を設けてコミュニケーションをとりましょうというのが趣旨です。
アルハラなんて心外だ!と思っておられる同世代の皆様。
お気持ちは良くわかりますが、私たちもかつては「新人類」などと呼ばれたのです。
我々が新人類として、時代を変えた?ように、今も時代は変わり続けているのです。
では、今の若い従業員とどのようにコミュニケーションをとれば良いのか?
飲み会はもう終わりなのか?
そんなことは無いみたいです。
私が先輩コンサルタントから聞いた話を2つご紹介します。
成功例① 研修と合体
先輩コンサルタントが指導しているその会社では、懇親会と研修を同時に行っているそうです。
研修として座学で勉強をし、その研修内容について、食事と軽くお酒を飲みながら話し合うのだそうです。
そうすると、食事をとりながらノートを見直したり、先輩に質問をしたり、研修の延長のような形で盛り上がるそうです。
研修の話題という共通テーマがあるので、世代が違っても話題があります。
また、研修がセットなので、社員教育もできて一石二鳥です。
「今の若い人たちは合理的で真面目なんだよ。集まって騒ぐだけでメリットを見いだせない飲み会はムダに感じるんだ。事実、その通りだ。」とは、先輩コンサルタントのお言葉です。
成功例② 本当に参加者全員が楽しめる会にする
もう一つの例は、これも他の先輩コンサルタントから聞いた話ですが、その人は自身が経営者でもあります。
その企業では、「お酒を注ぐのを禁止」「仕事の話は禁止」「出席・欠席は自由」という懇親会をされています。
いや、懇親会だけでなく、社員旅行でも同じだそうです。
その先輩コンサルタントがおっしゃるには、
「自分が楽しくても誰かが嫌がるなら、全員が楽しめるわけがない。全員が楽しめる場にしなければ全員が参加するわけがない。」
「仕事の話は会社ですればいい。懇親会では仕事の話ではなく、個人の好きな話をする。だからこそ、お互いが理解できる。」
なんとも当たり前な答えです。
そして、例で挙げた2つの企業は、どちらも増収増益を続けているそうです。
飲み会を変えただけで増収増益になるわけありませんが、経営者さんの従業員さんに対する考えと、従業員さんのモチベーションが高いことが、何となくですが想像できます。
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